ピケティの「21世紀の資本論」で経済格差について考えよう!【第1話】

Pocket

pepera_m01

こんにちわ。ぺぺラだぺぺ。

前回、ピケティさんの「21世紀の資本論」という人気の本を買って読んでみたけど、何が何だか意味がわからなかったというところで終わったんだぺぺ。

【前回のお話】 ペペラお金と出会う

突然ベンチに現れたおじいちゃんと一緒に「21世紀の資本論」に書かれていることを一緒に読み解きながら、色々考えてみることになったんだぺぺ。

※ちなみに、この21世紀の資本論という本は、世界中の富裕国で、その日に食べるものにすら困る人がいる一方で、お金持ちが毎日豊かに暮らしていることの原因について考えている本なんだぺぺ。

そんなこんなで、今回はピケティさんの主張をおじいちゃんの解説を交えて考えていくペペ!

「 21世紀の資本論」は読んで損はないけど、理解するのが大変

le_capital「おまえさん中々熱心じゃな…ただ、そんな600ページ以上の分厚い本を読んでたら日が暮れてしまうぞ…経済学の初心者の人にもわかりやすく書かれているとはいえ、これを理解するのは中々大変じゃ…そもそも半分が主張の裏付けとなる歴史的なデーターの裏付けとその解説じゃしな…普通の人も読んで損はない本じゃが、なかなか理解するのは大変な本じゃよ…」

おじいちゃんは、聞いてもないのになんか語りだしたぺぺ…

「いいか?お前さん。こんなに分厚い本でも、本当に大切な部分はほんのいくつかしか無い…そこだけきちんと理解して、あとはお前さんが自分で考えればいいのじゃよ…その大切な部分を今からワシが解説してやる…」

といって、なんか聞いてもないのに解説してくれたんだぺぺ。

ということでピケティさんが「21世紀の資本論」という本で主張したかったことを今回は、一緒に見ていくペペ!

ピケティ本の大事なポイント1:世界中のデータを歴史的に見てみると一貫して、r>g

piketyピケティさんの21世紀の資本論で、一番目玉ともいえる主張が「r>g」ということみたいだぺぺ。

ペペラこの本を読んでも、rとかgとかよくわからなかったので、おじいちゃんに聞いてみたんだぺぺ…おじいちゃん曰く、

r(資本収益率)の方が、g(経済成長率)を上回ると貧富の差は広がる

という意味の式みたいペペ。

それでもよくわからなかったので、勇気を出して聞いてみると

  • 資本収益率(しほんしゅうえきりつ)=不動産や株式投資、債権(人にお金を貸すこと)での儲かる割合
  • 経済成長率 =(超簡単に言うと、)皆のお給料の伸びやお金を稼ぐ人の数の伸び方

って意味だと教えてくれたぺぺ。

これでもどういうことなのかよくわからなかったので、ペペラ、勇気を出して公園のおじいちゃんに聞いてみたら若干イラっとした感じでこう説明してくれたペペ。

「わかりやすく言うために、単純化して話すぞ?それはようするに、お金がお金を生み出すスピードが、みんなのお給料の増え方よりも速いと格差は拡大するってことなんじゃよ。

例えば、サラリーマンの人が社長の下で働くじゃろ?そのサラリーマンのお給料の伸び方よりも、社長の貯金額の増え方のほうが歴史的に見てずっと高かったということなんじゃ。

お前さんと友達のお給料は毎年1%ずつ伸びる。社長の資産(簡単にいうと貯金の金額)は毎年4ー5%増える。するとお前さんはいくら働いても、一生お金持ちの資産との格差は広がることになるというわけじゃな。

別に法則というわけでもなく、あくまでも歴史的に数字を見てみたらそうだったということなんじゃ。」

と教えてくれたペペ。

ペペラなんとなく納得。

歴史的に見てみると、お金が増えるスピードの資本収益率はだいたい4〜5%で推移してきたみたいだぺぺ。(昔は農地や不動産。今は株式や債権、不動産などを平均した儲けの率)

それと比べて世界の経済成長率は人の数が増えた分を除くと、長期的には1%前後、高くても1.6%くらいみたいなんだぺぺ。

聞いても頭に全く入ってこなかったので文句を言ったら、おじいちゃんが図を作ってくれたぺぺ。

rg_graf01※トマピケティ著 21世紀の資本論 p369のグラフを元に作成

確かにピケティさんの言うとおり、今まではずっと経済の成長率よりもお金がお金を生み出す資本収益率の方がずっと高いみたいだぺぺ。

「このグラフで注意が必要なのは、ざっくり0〜1800年くらいまではまとも資料が残ってなくて、ほとんど推測だということなんじゃ。世界の所得を計測できるようになったのも割と最近の話なのじゃ。」

と聞いてもないのにブツブツ話してきたぺぺ…

「ピケティさんの予想って部分って何ぺぺ?」と思ったので聞いてみると

「これは本当にピケティさんの予想じゃ。今後世界中の政府がお金持ちの人を呼び込むために、税率を引き下げることを前提とした予想じゃ。本の中で自分でも当たるかわからないって言ってたぞ。謙虚でいい人じゃのぅ。」

と、若干ドヤ顔で言われてちょ〜っとだけ、イラッときたぺぺ。

ちなみにこれは、税金を取る前の経済成長率と資本収益率を比較したグラフみたいだぺぺ!

税金を払った後だと、こんな感じになるみたいだぺぺ!

rg_graf02※トマピケティ著 21世紀の資本論 p370のグラフを元に作成

1913〜 1950年の間に、税金をとった後の格差が一気に縮まってるぺぺ。

これはお金持ちと貧乏な人の格差が縮まって良いことだと思って、何が起こったのがおじいちゃんに聞いてみたんだぺぺ!

そしたらおじいちゃんは

「これは、この期間に世界を巻き込んだ大きな戦争が2回あったんじゃよ…第一次世界大戦が1914年〜1918年に。第二次世界大戦が1939〜1945年にそれぞれあったんじゃ…戦争で国にお金が足りなくなったので、お金持ちから税金として給料の80%を取っていたこと。お金持ちが持っていた建物や土地がめちゃくちゃになってしまったこと。 インフレ(食べ物などの価格が極端に上がってしまうこと)などが原因のようじゃな。」

「お金持ちは国が負けて、死んでしまうか相手の国に占拠されて財産をすべて没収されてしまうと元も子もないので、今では信じられないくらいの最高所得税率を受け入れたんじゃ。戦争中にもかかわらず経済成長率が上がっていた理由は、戦争をするために色々なものを作る必要があったからなんじゃ。戦争に勝つための物資を作るために皆で必死に働いていたので、経済自体は成長していたと考えられる。」

「予想となっている部分の税引き後のグラフが、経済成長率と資本収益率の開き方が税引前のグラフと比べても変わっていない理由は、ピケティは今後世界中の国が税率を引き下げ競争をすると予想しているからなんじゃよ。」

年取ると話が長くて困るぺぺ…

大事なポイントその2:最近また貧富の差がジワジワ広がってきている

jjijii_icon

「今までは、資本収益率と経済成長率を比較してみた。ここからはお給料の金額と資産(貯金とか)の量にどれくらい違いがあるかを見ていくぞ」

今までは「お金がお金を生むスピードと、働いて貰える給料が伸びるスピードを比べると、お金がお金を生むスピードの方が早かった」って話だった気がするぺぺ…

次はお給料と貯金の比較ってことかなぺぺ…

「これを見たらビックリするぞ!覚悟するんじゃ!アメリカとEU(ヨーロッパ)のトップ10%のお金持ちの人がもらってる所得(お給料)と、持っている資産(貯金とか持ってる家、株とか)がどれだけ凄いかを表す図じゃ!

連続で行くゾ!」

お給料(所得)の差よりも、持っている富(資産)の量の差の方がはるかに大きい

 

※トマピケティ著 21世紀の資本論 p337のグラフを元に作成

第一次世界大戦の時にEUではTOP10%のお給料は下がっているのに 、アメリカは下がってないぺぺ… これをおじいちゃんに聞いてみると

「第一次世界対戦の時アメリカは中立国の立場を取っていたんじゃ。それをうまく利用して戦っている両方の国に必要な物資を売って儲けていたんじゃよ。ヨーロッパはみんな戦争をしていたので、TOP10%のお給料は下がっている。

第二次世界大戦の時はアメリカもヨーロッパも戦争していたので、両方ともお給料は下がっておるじゃろ?」

なんとなく納得だぺぺ。

1980年位から妙にアメリカのTOP10%だけ上がり続けてるぺぺ…この理由を聞いてみると、

「これはアメリカで特に進んでいることなんじゃ!これは何かというと、この時期から、大企業経営者の報酬が爆発的に上がり始めたことが原因だとピケティは説明しておる。」

大企業の経営者がどれくらいお給料を貰ってるのか調べてみたぺぺ!

  • 米金融大手 JPモルガンCEO  約2000万ドル / 2014年
  • 航空宇宙、防衛産業 トランスダイム・グループCEO 約4800万ドル()
  • アパレル ラルフローレンCEO 約1270万ドル
  • …etc

2000万ドルっていくらか聞いてみたら、1ドル120円計算で24億円らしいぺぺ!全部を現金でもらってるわけじゃないみたいだけど、ちょっとこれはビックリだぺぺ…

こういう凄い経営者の人たちの合計お給料が、その国の全員のお給料のアメリカだと50%、ヨーロッパだと40%を占めているらしいぺぺ…

※ちなみに日本のTOP10%の所得割合のデータは、このページの下のリンク先で確認できるペペ!

「次はTOP10%の人が持ってる資産の量を見てみるのじゃ」

wealth_top10※トマピケティ著 21世紀の資本論 p364のグラフを元に作成

アメリカもヨーロッパのTOP10%のお金持ちの人が持つ資産の量は常に60〜70%もあるぺぺ!これは凄いぺぺ…

所得の格差よりも 資産の格差のほうが圧倒的に高いぺぺ。

「そうじゃ。それこそピケティが指摘している大事なことなんじゃ。お金がお金を生むスピードの方が早いので、資産の持つ量が偏っていればいるほど、格差の広がるスピードは早くなってしまうんじゃ。」

確かにそうかもしれないぺぺ。働くよりも、お金が増えるスピードのほうが早くて一部の人だけお金持ってたら格差は縮まらないぺぺ…

うーん。ペペラ地球では貧乏生活から抜け出せない気がしてきたぺぺ…

「ちなみにヨーロッパのほうが階級社会で歴史的に一部の権力者が富を独占するという傾向が強かったんじゃが、最近になって、アメリカの方がヨーロッパよりも一部のエリートに集中しているという現象が起きているのじゃ。これは日本人にはピンと来ないかもしれんが、ピケティさんは講演会とかでやたらと強調しておったぞ。意外だったんじゃろうな…

もっとも、この資産の偏りを示すデータには、同じ経済学者からもかなり異論が出ているんじゃ。特に資産に含まれる大部分が住宅で構成されているためじゃ。大金持ちの人は、本当にすんごい家に住んでいるからのぅ…」

ピケティさんが絶対にあっているというわけでもないんだぺぺなぁ…

「ちなみに次はオマケでTOP10%のさらに上、TOP1%の人が持つ富のシェアも見てみるゾ 」

アメリカとヨーロッパTOP1%が持つ富の割合

usa_welath

eu_welath※トマピケティ著 21世紀の資本論 p364のグラフを元に作成

「とまあ最近でみると、見ての通りアメリカもヨーロッパもだとTOP10%が富の6〜7割を保有、TOP1%が国中の富の約3割を持っているんじゃ。」

TOP1%に入る人は本当にすごいお金を持っているんだぺぺなぁ。ペペラも地球でお金持ちになって、ブイブイいわしたいぺぺ…

「ちなみにじゃ。ピケティは日本についてのデータは21世紀の資本論という本では取り上げていない。ただ、日本に来た時に、世界中で格差が拡大する中日本だけは特殊だと言ってるんじゃ。つまり日本に必要なのは格差是正ではなく、若者を応援する政策が必要だと言ったんじゃ。

あんまり同じようなグラフをまた見せても退屈するだろうから、ちょっと違う角度から説明じゃ。日本と世界の格差の違いを比べてみるのも面白いかもしれん。」

まだ続くのかなぺぺ…もういい加減長くて眠くなってきたペペ…

お金がなくて「食べるもの」を買えなかった経験がある人の数【2013年】

graf_food

お金がなくて「医療を受けること」ができなかった経験がある人の数【2013年】

graf_health

お金がなくて「洋服」を買うことができなかった経験がある人の数【2013年】

graf_wearhttp://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/4653.htmlの2013年の数字を元に作成

地球で生活に困ってる人は本当に多いんだなぁペペ…食べ物を買うことができない人が富裕国でも10~20人もいるのは凄いペペ。ペペラが今いる日本は、生活に困っている人が極端に少ないのが印象的だペペ。

「ピケティさんも日本に来た時に、日本は格差の少なさという点においてははっきりと例外と言っておる。アメリカなどで、「ウォール街を占拠せよ」などのデモが行われていたけど、日本ではそこまで問題になっていないじゃろ?それは世界の先進国では、日本と比べ物にならないくらい格差の幅が大きいからなんじゃ。先進国で暮らしていながら、食べ物すら買うことの出来ないような普通の生活ができない人がたくさんおるんじゃ。」

日本では海外のように社会的問題になるほどの経済的格差は、数字で見ると無いってことなんだなぁペペ。

「ちなみにお金がなくて買うことができなかった人のデータなので、お腹がすいて死んでしまってるわけでもないんじゃ。各国で生活保護やフードスタンプという食べ物を支給する制度もあるしの…」

p_onedari

そうなんだぺぺ…

「ちなみに医療は特に大きな問題になっておる。医療保険の問題や医師不足、その国の製薬会社に対する薬代の規制する制度なども関係して、医療費が高騰したり、保険に加入できないなどの理由から普通の人が医療を受けることができなくなってきている国が多いのじゃ。

ただ、どの国の政府もお金がなくて彼らの治療を援助する余裕もないという背景もある…彼らが受ける治療にかかった費用をだれが負担するのか?という問題もあるしの…税金で援助するなら、税金を誰かからとらなければならん。」

病気やけがした時に病院で治療をしてもらえないのは本当に大変だペペ…富裕国でもお金持ちはお金を持っていても、政府はお金に困ってるんだなぁペペ…

大事なポイントその3:世界の政府が協力して、お金持ちの資産に課税税金しよう!

pike_shutyo

極端すぎる格差は民主主義にとって良いことではない

ピケティさんがこういう本を書いた理由は、格差が広がりすぎることによって犯罪が多くなったり、社会が荒れてしまうのを心配しているんだぺぺ。

生活に困る人が多くなってくると、国内デモや暴動が増えてくるし、変な政治家さんが当選しやすくなって最悪戦争が始まってしまうこともあるぺぺ…(ドイツでユダヤ人を差別していっぱい殺してしたり、世界が大きな戦争へと突入するきっかけとなったヒトラーさんは、ドイツ国内がハイパーインフレでドイツ人が生活に困り果ててる時に希望の星として出てきた人なんだペペ。)

国民の生活が大変になってくると、政治家の人は誰かのせいにする必要が出てくるんだペペ。「あの国が悪いから、こんなに生活が苦しいんだ!」みたいなことを言い出して、みんなそれを信じてしまうみたいなんだペペ。

今では、民間企業がお金を持ちすぎていて、大企業が政治家の人にお金を使って働きかけたりして民主主義の基盤が弱くなり始めているみたいだぺぺ。(資金力を使って政治に影響を与えるロビー活動は政治の腐敗の原因となるので、各国とも厳しい規制がされているぺぺ。それだけ厳しい規制でも、アメリカなどでは政府→民間企業→政府を出入りする回転ドアと呼ばれる現象が問題視されているぺぺ)

ピケティさんは格差自体を良くないといっているのではなく、あくまでも開きすぎた格差は良くないといってることに注意だペペ。

同じ国の人とのお給料の格差が問題となっているアメリカでも、実は働いて稼いだお給料に関しての所得税は累進課税(るいしんかぜい)※になっているんだぺぺ。(ちなみにアメリカだと年収100万ドル以上は平均29%。年収2〜3万ドルの人の所得税は5.7%で、上位20%の高額納税者が全体の7割の税金を収めている計算になるらしいペペ)

※累進課税(るいしんかぜい)っていうのはお金を稼ぐ人ほど税率が上がる制度のこと

これがお金持ちの人がこれ以上税金を払いたくないといっている原因の一つにもなってるみたいだぺぺ。

ただ多くのお金持ちの人達は会社の株の配当という形でもらっていて、こっちの税率はお給料に対する税率よりもっと低いことから、実質富裕層に適用されている税率は低くなっていることも問題視されてるぺぺ。

 政府にお金を貸せるような人々は、貸すよりもむしろ課税されるべきだ

今、世界中の政府は税金だけでは、国民の人が求める公共サービスを維持できないので、借金をしているみたいだぺぺ。

ribaraihi

取る税金が足りないので借金を長年続けてきた結果、ほとんどの先進国では、国として高等教育などに行う投資よりも、国の借金の利払に費やすお金のほうがはるかに多くなってしまってるんだぺぺ。

このことをピケティさんはとっても疑問に思ってるみたいだぺぺ。

お父さんとお母さんがお金のない家庭の子供が良い教育を受けることができず、実質的に経済的環境が世代を超えて固定化されてしまう恐れがあるからだぺぺ。

政府にお金を貸せるほどお金持ちの人からは、お金を貸してもらって利息を払うのではなく、きちんと課税をして、教育や医療に補填しようということを主張しているんだペペ。

ピケティさんはお金持ちのお給料ではなく、資産そのものに課税するのが良いと提案しているペペ。

お金持ちの資産に1%程度の資産税をかけても、資本主義の頑張れば頑張った分だけ報われるという長所がなくならないのでは?と予想しているぺぺ。

それを実現するためにピケティさんは、世界が協力して富裕層の資産額を把握して、資産税を導入することを主張しているんだペペ。

p_keizai_quiz

でも今は富裕層が持つ資産の状況があまりに不透明過ぎるため、適切な政策が打てずにいると指摘しているぺぺ。(ちなみに地球に普及している固定資産税は、元々土地の所有者を国が把握するために導入したのが始まりだそうだぺぺ。)

「一国だけで資産税を導入してもお金持ちは違う国に行ってしまうだけなので、違う国同士で協力して、お金持ちの資産に課税できたらいいなぁ…」と主張しているんだけど、「実際には中々実現できないよね…」とピケティさんは意外と冷静だぺぺ。

確かに頑張って貯めた貯金や増やしたお金が、税金を払った後の残高に対してさらに税金がかかって持っていかれちゃうのは寂しいペペ…

というかそもそもなんでこんなに政府はお金使いが荒いのかも気になるペペ。うーん、いろいろ難しいんだなぁペペ…

えっ?おじいちゃんはどこ行ったかって?なんかトイレに行ってるみたいだぺぺ。

ということで次は地球人のみんなが納めている税金がどれくらいなのか?や、その使われ方なんかについてみていきたいと思うペペ。

 富裕国の税金の使われ方

zeishu

先進国の多くは国民の皆が稼ぐお給料のうち1/4~1/3を税金で納めているみたいだぺぺ。これは20世紀から世界中の先進国で見られる傾向で、特に1920年から1980年にかけて、富裕国が社会的支出にあてようとする国民所得の割合はとっても上がったんだぺぺ。(アメリカ、イギリス、フランス、スウェーデンなどでは19世紀は税収は国民所得のうち10%以下だった。)

1980~2010年には税金の国民所得の占める割合はアメリカでは約30%、イギリスでは約40%、ヨーロッパでは45~55%で結構差があるみたいだぺぺ。

ちなみに平成20年度のデータだと、日本では皆のお給料の39.0%、26年度だと41.6%が税金として国に納めている計算※になるみたいだぺぺ。

※参照 https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/condition/241a.htm

と、ここまではおじいちゃんと一緒に、ピケティさんの21世紀の資本論という本に書かれていることを簡単に見てきたペペ。

長くなったので、ここまでのことを簡単にまとめてみるぺぺ!

 ここまでのまとめ

pike_matome

その1:r>g

r(資本収益率=お金がお金を生むスピード)の方が、g(経済成長率=みんなのお給料の伸び)を上回ると貧富の差は広がる。そして歴史的にみると一貫してr>gだった。

その2:所得格差(お給料)より、資産格差(それぞれが持っている貯金、株、不動産など)のほうがはるかに大きい

資産が生み出すお金の量が、お給料の伸びより大きいので、保有する資産の格差は格差拡大の大きな原因となっている。

その3:格差が広がりすぎると民主主義の基盤そのものが脅かされるので、富裕層の資産に課税しよう

格差が広がりすぎると、デモなどをはじめとする暴力的な事件が多くなったり、変な政治家さんが当選しやすくなる。最悪戦争になることも…教育格差が世代を超えた身分固定化につながる可能性も心配。なので世界で協力して、お金持ちの持つ資産に課税する必要がある。ただ現実的には、世界中の国が税率を揃えることは不可能に近く、実現は難しい…

 

と、簡単にまとめるとこんな感じだペペ!

※↓ではピケティさんが日本での記者会見の様子がアップされてるぺぺ。長いけど、21世紀の資本論では触れられていなかった日本のデータも一部公開されているので、興味ある人は見てみると面白いかもしれないペペ!

※文字起こし版はこちら

ちなみにピケティさんの言っていることが正しいとは限らないし、実際ピケティさん本人も、本の前書きでそういっていることには注意だペペ!あとテレビや新聞、雑誌などは、ピケティさんの主張を自分たちの主張に合う部分だけ切り貼りしていることにも注意だペペ。ピケティさんはあくまでも経済に詳しくない人にも、興味を持って考えてほしいとの思いで本を書いたんだペペ!わかりやすく書かれているので、(ペペラは読めなかったけど)興味ある人は読んでみるのも良いと思うペペ。

※今回はできる限りペペラやおじいちゃんの考えは横においておいて、中立にピケティさんの主張だけをまとめさせていただきましたペペ。

でもペペラ的には地球に来てからお金ないから、お金持ちの人からお金がもらえるならペペラ賛成だぺぺ!

jjijii_icon

「お前さんは何もわかっていないな…」

あれおじいちゃんトイレから戻ってきたぺぺ。話長いからもうちょっとトイレに行ってて欲しかったペペ

「ペペラよ…お前は日本の平均年収を知っているか?414万円じゃ!この414万円もの収入がある人は、実は世界で選ばれし者なのじゃ!」

ということで次回は、ピケティさんが提示した主張以外の角度から経済的格差について考えていくペペ!

長文になっちゃってごめんなさいぺぺ〜

p_kamehame

>>>ペペラが地球に来た理由

>>>ペペラのバブル物語連載中!

Pocket

SNSでもご購読できます。